神経管閉鎖障害の予防に葉酸を摂取

葉酸は、DNAの合成やタンパク質の合成に欠かせない成分であることから、胎児にとって必要な成分であり、また、妊婦にとって欠かせない成分の一つです。

 

ごくまれにではありますが、妊娠の初期、胎児に「神経管閉鎖障害」が生じる場合があります。神経管閉鎖障害とは、妊娠の4週から5週にかけて起きる胎児の先天性異常で、日本では出産1万人に対し6人の割合で生まれます。

 

脳や脊髄のもととなる神経管に障害が見られ、神経管の上部で障害が発生した場合は「無脳症」、神経管の下部で障害が発生した場合は「二分脊椎」が発生します。無脳症の場合は、脳の形成が不全となり死産、または流産となるほか、二分脊椎の場合は、下肢の運動障害、膀胱や直腸の機能障害が起きるケースがあります。

 

世界各国での調査により、葉酸を摂取することによって神経管閉鎖障害の発症リスクを低くすることが分かってきました。そのため、予防として葉酸の摂取を奨励していますが、神経管閉鎖障害は葉酸不足が原因ではないケースも見られることから、葉酸を摂取していれば完全に予防できるというものではありません。

 

とはいえ、葉酸の摂取は胎児に必要な栄養素を与えることになりますから、日頃からの摂取を心がけたい栄養素といえます。